日本の輸血の20年

日本輸血学会の誕生と発展 日本輸血学会は昭和28年日本血液銀行運営研究会として誕生し, その後, 日本輸血研究会を経て30年日本輸血学会となり, 32年には日本医学会の一分科会として参加を許され, 35年には第8回国際輸血学会議を開催するなど, 誕生早々の若輩ながら, 大いに背のびしながら分不相応と思われる役割まで演じて, 今日にいたっており, 本学会は第21回の学会になっている. この辺で一応過去をふり返り, 将来への発展を計るのも必要なことであろう. ふりかえると日本の輸血は今日まで, かならずしも“まともな正しい道”だけを歩んでくるだけの幸福を持ち得なかったことは周知の事実である. ある...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1974, Vol.20(4-6), pp.133-136
1. Verfasser: 村上, 省三
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:日本輸血学会の誕生と発展 日本輸血学会は昭和28年日本血液銀行運営研究会として誕生し, その後, 日本輸血研究会を経て30年日本輸血学会となり, 32年には日本医学会の一分科会として参加を許され, 35年には第8回国際輸血学会議を開催するなど, 誕生早々の若輩ながら, 大いに背のびしながら分不相応と思われる役割まで演じて, 今日にいたっており, 本学会は第21回の学会になっている. この辺で一応過去をふり返り, 将来への発展を計るのも必要なことであろう. ふりかえると日本の輸血は今日まで, かならずしも“まともな正しい道”だけを歩んでくるだけの幸福を持ち得なかったことは周知の事実である. あるいは止むを得なかった道草であったといわざるを得ないかも知れないがわれわれに反省をうながす事件が数多くあった. 短時間の間に20年の出来事を網羅し尽すことはできないので, 簡単にその足どりを追ってみたいと思う. また, わたし自身臨床にたずさわるものでもないので, 臨床にまで話をひろげ, 釈迦に説法の愚をおかすのもどうかと思われるので, 主として基礎部門について話をひろってみたい.
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.20.133