HL-A抗原と疾患との関連性

マウスにおける最近の研究は腫瘍ウイルス感受性や免疫反応が遺伝的に支配されており主要組織適合系であるH-2系と密接な関係を有することを明らかにしている. ヒトにおける主要組織適合系であるHL-A系と種々の疾患との関連性の追求は, 病因論の立場から興味ある問題である. まず肝炎については1960年マウス肝炎ウイルス感受性が遺伝的に支配されている事が明らかにされており更に肝炎の進展には個体の免疫学的応答が重要な役割を果していることを示唆する多くの報告がある. そして, Blumbergのicron説によればAu抗原は感染性因子であると同時に, ある場合には宿主との間にhomologyがあるためにイソ...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1974, Vol.20 (1), p.89-91
Hauptverfasser: 中山容一, 板倉克明, 相沢幹, 大野重昭, 青木功喜, 杉浦清治, 辻公美, 伊藤碩侯, 黒田誠, 役田久美子, 田村真
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:マウスにおける最近の研究は腫瘍ウイルス感受性や免疫反応が遺伝的に支配されており主要組織適合系であるH-2系と密接な関係を有することを明らかにしている. ヒトにおける主要組織適合系であるHL-A系と種々の疾患との関連性の追求は, 病因論の立場から興味ある問題である. まず肝炎については1960年マウス肝炎ウイルス感受性が遺伝的に支配されている事が明らかにされており更に肝炎の進展には個体の免疫学的応答が重要な役割を果していることを示唆する多くの報告がある. そして, Blumbergのicron説によればAu抗原は感染性因子であると同時に, ある場合には宿主との間にhomologyがあるためにイソ抗原様の性格も持つことが報告されている. そこでわれわれは献血者中, Au抗原陽性の者についてHL-A抗原を検索し正常人つまりAu陰性者のHL-A型との比較を試みた.
ISSN:0546-1448