輸血による抗白血球抗体の出現について

われわれは, 抗白血球抗体の中で輸血によってはじめて出現する抗体がどのような特異性をもつものであるかを検討中であるが今回その予備実験として3例の白血球を使い抗体の出現状況を調べてみました. 被検材料および検査方法としては主に外科的疾患患者を対象とし輸血をはじめてから1週間おきに採血, この血清についてKissmeyer-Nielsenの方法によってリンパ球を補体で浮遊したものを使うmicro-cytotoxicityをおこないました. 今日までに検査した症例は40例ですが, その約42%に当たる17例に抗白血球抗体の出現を認めました. これらをさらに出現の時期から2群に分けてみますと1ヵ月以内...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1970, Vol.17 (3/4), p.122-123
Hauptverfasser: 鈴木紘之, 鳥居有人, 高橋一洋, 川井三郎, 木下広明, 千島雅太郎, 村上省三, 遠藤緑
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:われわれは, 抗白血球抗体の中で輸血によってはじめて出現する抗体がどのような特異性をもつものであるかを検討中であるが今回その予備実験として3例の白血球を使い抗体の出現状況を調べてみました. 被検材料および検査方法としては主に外科的疾患患者を対象とし輸血をはじめてから1週間おきに採血, この血清についてKissmeyer-Nielsenの方法によってリンパ球を補体で浮遊したものを使うmicro-cytotoxicityをおこないました. 今日までに検査した症例は40例ですが, その約42%に当たる17例に抗白血球抗体の出現を認めました. これらをさらに出現の時期から2群に分けてみますと1ヵ月以内に抗体出現を認めたものが10例, 1ヵ月以後に出現した例が7例みられております.
ISSN:0546-1448