輸血後肝炎の感染予防に関する研究

輸血後肝炎の感染予防法として, Bolinら1,2)が発表したHIM(Hepatitis-Infectious Mononucleosis)テストを供血者のスクリーニングに用い, その陽性供血者を除外することによって, かなり受血者における輸血後肝障害発現率を減少させる事ができることを報告3)したが, 供血者のHIMテストスクリーニングの成績が全体の40%前後の供血者を除外する結果となり供血適格者数の確保という実際面での問題が生じてくる. Weaver,D.R.ら4,5)もこの点について指摘し, 今後の検討の必要性について述べている. 今回はこの点について, より実際に即した供血者スクリーニン...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1969, Vol.16 (6), p.209-214
Hauptverfasser: 生垣賢, 中村重美, 林修
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:輸血後肝炎の感染予防法として, Bolinら1,2)が発表したHIM(Hepatitis-Infectious Mononucleosis)テストを供血者のスクリーニングに用い, その陽性供血者を除外することによって, かなり受血者における輸血後肝障害発現率を減少させる事ができることを報告3)したが, 供血者のHIMテストスクリーニングの成績が全体の40%前後の供血者を除外する結果となり供血適格者数の確保という実際面での問題が生じてくる. Weaver,D.R.ら4,5)もこの点について指摘し, 今後の検討の必要性について述べている. 今回はこの点について, より実際に即した供血者スクリーニングのためのHIMテスト実施上の基準を求めるべく, 検討を加えあわせて, HIM凝集抗体による輸血後肝炎の発現防御効果について, 輸血前の受血患者血清中のHIM抗体保有の有無を調べ, 輸血前HIMテスト陽性, および陰性の両受血者群における輸血後肝障害発生状況を追跡検討したので, その成績について報告する.
ISSN:0546-1448