輸血後肝炎の感染予防に関する研究
保存血輸血に伴なう輸血後肝炎の問題は, 益々深刻化し, 大きな社会問題にまで発展している. この輸血副作用の中に占めるVirus性肝炎の重大性からみて, 供血者の肝機能を検査し, その正常者のみを選ぶことが, 輸血後肝炎の予防法として必要な手段と考えられる. 現段階の検査法では肝炎ウイルスのSilent Carrierをすべて見いだし, 排除することは不可能であるにしても, 適切な検査を供血者について行なうことによって, 肝炎の発現率をかなりの程度に低減せしめうる事が認められているからである. 供血者について行なう肝機能検査法としては, 種々方法が検討されているが, 今日のところ血清トランスア...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1969, Vol.16 (2/3), p.48-52 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 保存血輸血に伴なう輸血後肝炎の問題は, 益々深刻化し, 大きな社会問題にまで発展している. この輸血副作用の中に占めるVirus性肝炎の重大性からみて, 供血者の肝機能を検査し, その正常者のみを選ぶことが, 輸血後肝炎の予防法として必要な手段と考えられる. 現段階の検査法では肝炎ウイルスのSilent Carrierをすべて見いだし, 排除することは不可能であるにしても, 適切な検査を供血者について行なうことによって, 肝炎の発現率をかなりの程度に低減せしめうる事が認められているからである. 供血者について行なう肝機能検査法としては, 種々方法が検討されているが, 今日のところ血清トランスアミナーゼ活性値検査が適切な検査法と目されている. 血清トランスアミナーゼ検査法としては, SGO-T, SGP-Tの検査法が確立されているが, これを供血者について行なう場合, 操作が簡単で迅速かつ正確な結果がえられることが必要な条件となってくる. 1963年L.C.Whetzel1)によって簡易なSGO-Tスクリーニング法が公表され, この度は, このWhetzel法について追試するとともに, この検査法を実施する場合の供血者スクリーニングの基準について検討を加えた. また, この方法で供血者のスクリーニングを行なったSGO-Tスクリーニング保存血による受血者の輸血後肝炎発生頻度について調査したので, その結果を報告する. |
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ISSN: | 0546-1448 |