血清中に抗A_1 をもつA_2 B型血液とその6家系について
1)本報告は, 昨年(1965)のA_2 B_3 家系(O)に対する対照実験として行なったものであることは予報に述べた通りである. ごく最近われわれはA_2 B_3 の第2の家系(Sa)を発見した. 図示した如く発端者(II-1)は24才の健康な男で, その血液型は, 昨年のO家系の発端者と殆んど同じ表現型A_2 B_3 で血清中に抗Bをもっている. 母親(I-2)もまたA_2 B_3 型で, 興味あることは父親(I-1)が正常なO型であることである. 従って, 発端者の因子型は明かにO/A_2 B_3 と考えられ, O家系の場合の推定とよく一致している. ともかく, AB型個体の父親がO型で...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1966, Vol.13 (1), p.172-173 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1)本報告は, 昨年(1965)のA_2 B_3 家系(O)に対する対照実験として行なったものであることは予報に述べた通りである. ごく最近われわれはA_2 B_3 の第2の家系(Sa)を発見した. 図示した如く発端者(II-1)は24才の健康な男で, その血液型は, 昨年のO家系の発端者と殆んど同じ表現型A_2 B_3 で血清中に抗Bをもっている. 母親(I-2)もまたA_2 B_3 型で, 興味あることは父親(I-1)が正常なO型であることである. 従って, 発端者の因子型は明かにO/A_2 B_3 と考えられ, O家系の場合の推定とよく一致している. ともかく, AB型個体の父親がO型でありうることは同一の染色体上にA, B両因子が座を占めて遺伝している場合だけに起りうることで, 人類遺伝学上大変意義のあることと考えている. そして駒井卓博士の提唱するABOの遺伝因子は真のalleleではなくpseudo-alleleとする説に有力な根拠を与える実例としてSa家系は貴重なものといえるであろう. なお目下この家系については, さらに調査を進めている. 本日はその1部を家系図で提示するに止める. |
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ISSN: | 0546-1448 |