皮電計による輸血後肝炎防除に関する研究

既報の抄録は昨年12月末日現在の状況であるので, 本年2月末日現在のデータを補足する. 実験成績 1.皮電計による検査成績 1962年2月20日より本年2月末日迄の2年余の検査人員は32万175名で, 内皮電計陽性者2万7569名, その陽性率は8.6%である. 2.各療養所に於ける観察例数 表1に示す如く, 長瀬療養所155例, 緑ケ丘保養所86例, 千城園81例, 計322例で, 皮電計陽性血の入った群は125例, 皮電計陽性血の入らぬ群は198例である. 3.輸血量の調査成績 第2表に示す如く, 皮電計陽性血の入った群の受血者1人平均輸血量は, 1907ml(最大6000, 最小600)...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1964, Vol.11 (1), p.36-37
Hauptverfasser: 後藤繁, 小池栄治, 田中益雄, 駒井士朗, 関本信, 田代安司, 内藤良一, 北野政次
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:既報の抄録は昨年12月末日現在の状況であるので, 本年2月末日現在のデータを補足する. 実験成績 1.皮電計による検査成績 1962年2月20日より本年2月末日迄の2年余の検査人員は32万175名で, 内皮電計陽性者2万7569名, その陽性率は8.6%である. 2.各療養所に於ける観察例数 表1に示す如く, 長瀬療養所155例, 緑ケ丘保養所86例, 千城園81例, 計322例で, 皮電計陽性血の入った群は125例, 皮電計陽性血の入らぬ群は198例である. 3.輸血量の調査成績 第2表に示す如く, 皮電計陽性血の入った群の受血者1人平均輸血量は, 1907ml(最大6000, 最小600), 皮電計陽性血の入らぬ群の受血者1人平均輸血量は, 1416ml(最大8200, 最小400)で, 皮電計陽性血の入った群の方が平均して約500ml多い. 4.各療養所の所見集計 その成績は表3に示す如くである. 黄疸は皮電計陽性例では陽性14例, 即ち11.2%発生し, 対照例では陽性7例, 即ち3.6%である. 尿ビリルビンは皮電計陽性例では陽性13例, 即ち10.4%で, 対照例では陽性7例, 即ち3.6%である. 尿ウロビリノーゲンは皮電計陽性例の陽性80例, 即ち62.0%で, 対照例の陽性109例即ち55.3%である.
ISSN:0546-1448