組織トロンボプラスチン形成に関する研究
組織液が活性トロンボプラスチン作用を発揮するためには, 血液中の凝固因子と反応することが必要であるか否かを知るために, 組織液および各凝固因子を可及的に精製し, 組織トロンボプラスチン生成について検討を加えた. 各因子精製法は組織液として脳組織抽出液を松岡法により家兎脳より抽出した. 第V因子はBiggsらの方法により牛血漿より分離した. 第VII因子はDuckert, Koller & Matterの方法により人血清より分離した. Stuart-Prower因子(又は第X因子)はHougieらの方法, すなわち蓚酸加PTC欠乏症患者血清にBaSO_4 40mg/ccを加え10分間撹は...
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Veröffentlicht in: | 日本輸血学会雑誌 1961, Vol.8 (2), p.233-235 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 組織液が活性トロンボプラスチン作用を発揮するためには, 血液中の凝固因子と反応することが必要であるか否かを知るために, 組織液および各凝固因子を可及的に精製し, 組織トロンボプラスチン生成について検討を加えた. 各因子精製法は組織液として脳組織抽出液を松岡法により家兎脳より抽出した. 第V因子はBiggsらの方法により牛血漿より分離した. 第VII因子はDuckert, Koller & Matterの方法により人血清より分離した. Stuart-Prower因子(又は第X因子)はHougieらの方法, すなわち蓚酸加PTC欠乏症患者血清にBaSO_4 40mg/ccを加え10分間撹はんし, 遠沈後の沈渣を3.2%trisodium Citrateで溶離し, 冷却蓚酸加生理食塩水で2~3時間透析した. こゝで問題となるのは, このSample中に第VII因子が混入しているということである. 現在では勿論この両者を完全に分別することは不可能であるが, われわれはこの精製液を50℃, 20~30分間加熱すると, 第VII因子量はKoller法で10%以下となり, しかも後の実験のような活性を有するものを得たので, これを第X因子として使用した. |
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ISSN: | 0546-1448 |