血友病並びに血友病様疾患に対するA.H.P.(抗血友病性血漿)の効果について

抗血友病性人血漿(A.H.P.)は新鮮血と同様AHF量, PTC量は共に100%であり充分なる抗血友病効果を示すものと考えられる. このA.H.P.をAHF欠乏症, PTC欠乏症, AHF・PTC合併欠乏症に使用し, 新鮮血同様に臨床症状の改善並びに凝血学的検査成績の改善が見られた. しかし吾々が使用した量(1回最高200cc)では此等の凝固障害を完全には正常化せず, 更に大量輸血ないし輸注の必要があると考えられた. A.H.P.は輸注に際して血液型を考慮する必要がなく, 保存が容易であり, 緊急時に一時に大量を必要とする場合, 新鮮血よりも有用であると考えられる....

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1961, Vol.7 (6), p.445-446
Hauptverfasser: 山田外春, 井上熊野, 磯村迪夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:抗血友病性人血漿(A.H.P.)は新鮮血と同様AHF量, PTC量は共に100%であり充分なる抗血友病効果を示すものと考えられる. このA.H.P.をAHF欠乏症, PTC欠乏症, AHF・PTC合併欠乏症に使用し, 新鮮血同様に臨床症状の改善並びに凝血学的検査成績の改善が見られた. しかし吾々が使用した量(1回最高200cc)では此等の凝固障害を完全には正常化せず, 更に大量輸血ないし輸注の必要があると考えられた. A.H.P.は輸注に際して血液型を考慮する必要がなく, 保存が容易であり, 緊急時に一時に大量を必要とする場合, 新鮮血よりも有用であると考えられる.
ISSN:0546-1448