人血液及び人血漿の発熱試験に関する研究

輸血に用いられる血液や血漿はPyrogen-freeでなければならない. 一方発熱物質についての試験は現在家兎を用いる動物試験によって実施せられている. すなわち日本薬局方1)及び厚生省基準2)によれば人血漿の発熱試験は次のごとく規定せられている. 「3頭の家兎を用い試験の日に正常体温を読みとった後15分以内に試験すべき血漿を家兎の体重1kgにつき3.0ccの割合に耳静脈内に注射する. 体温は注射後1時間毎に測定して3時間にわたって記録する. それぞれの3つの読みのいずれもが1.1℃に達しないこと, すなわち3頭の家兎のうち2~3頭が各々の正常体温より1.1℃またそれ以上の体温上昇を示した場合...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1958, Vol.5(3), pp.103-117
Hauptverfasser: 内藤, 良一, 生垣, 賢, 金丸, 光男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:輸血に用いられる血液や血漿はPyrogen-freeでなければならない. 一方発熱物質についての試験は現在家兎を用いる動物試験によって実施せられている. すなわち日本薬局方1)及び厚生省基準2)によれば人血漿の発熱試験は次のごとく規定せられている. 「3頭の家兎を用い試験の日に正常体温を読みとった後15分以内に試験すべき血漿を家兎の体重1kgにつき3.0ccの割合に耳静脈内に注射する. 体温は注射後1時間毎に測定して3時間にわたって記録する. それぞれの3つの読みのいずれもが1.1℃に達しないこと, すなわち3頭の家兎のうち2~3頭が各々の正常体温より1.1℃またそれ以上の体温上昇を示した場合試験は陽性と考えねばならない. また1頭のみが1.1℃またそれ以上の体温上昇を示した場合, 或は3頭の家兎の最高体温上昇の和が1.8℃又はそれ以上の場合は, その試験は更に5頭の家兎について繰返さなければならない. 5頭の家兎のうち2頭またはそれ以上が正常体温より1.1℃またはそれ以上の体温上昇を示した場合は陽性とする. 」
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.5.103