保存血の保存液(デキストラン硫酸)による変化について

前題においてACD, EDTA, ヘパリンによる諸変動を発表しましたが, 引続き同一方法にもとづき, 同一諸項目につき, ヘパリンと同一材料による30日間保存による変化を追究しましたので追加します. 1.デキストラン硫酸(以下D.Sと記す)とは名糖薬品のデキストランに硫酸並にアルカリを, 配合せしめて得られるもので, これについてはすでに本年度血液学会において名大第1外科, 佐々木氏の発表があるが, 我々も之の5.0mgを血液200ccに対して用いて之をヘパリンと比較検討したのであります. 2.成績. この判定には特に慎重を期し, 各々10例中, 比較的密集した5例の平均値を現した. i)赤血...

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Veröffentlicht in:日本輸血学会雑誌 1958, Vol.5 (1/2), p.76-77
1. Verfasser: 白井俊彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:前題においてACD, EDTA, ヘパリンによる諸変動を発表しましたが, 引続き同一方法にもとづき, 同一諸項目につき, ヘパリンと同一材料による30日間保存による変化を追究しましたので追加します. 1.デキストラン硫酸(以下D.Sと記す)とは名糖薬品のデキストランに硫酸並にアルカリを, 配合せしめて得られるもので, これについてはすでに本年度血液学会において名大第1外科, 佐々木氏の発表があるが, 我々も之の5.0mgを血液200ccに対して用いて之をヘパリンと比較検討したのであります. 2.成績. この判定には特に慎重を期し, 各々10例中, 比較的密集した5例の平均値を現した. i)赤血球数については保存7日まではほとんど両者の差異を認めがたいが, 10日, 14日と次第にわずかづつD.Sにおいて稍々著明にその差20万となりつつ全体的に漸減し, 以後30日には同一差異において著明な減数, 減少を示す.
ISSN:0546-1448