供血者の採血後の副作用について

血液銀行に於て供血者の採血に依る諸反応に就いては医師の充分なる知識とその対策が無ければならない. Poles and Boycott, Boynton and Taylor, Moloneyその他諸氏の精細な発表があるが我々もこの問題に対し知見を得たので報告する. 当行に於いて1)一定期間の供血希望者総数31680名より比重1053以上の健康な供血適格者20590名の採血の重症反応及び, 2)一定期間の同様1533例を初回678例, 2回以上の855例に発生した採血後の諸症状, 叉3)20才代の供血者の初回200cc及び2回以上400cc採血者の採血前, 採血直後, 15分, 30分後の血圧及...

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Veröffentlicht in:血液と輸血 1958, Vol.4 (5), p.225-226
Hauptverfasser: 鵜飼昌訓, 加納覚, 水野茂, 白井俊彦, 鈴木靖雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:血液銀行に於て供血者の採血に依る諸反応に就いては医師の充分なる知識とその対策が無ければならない. Poles and Boycott, Boynton and Taylor, Moloneyその他諸氏の精細な発表があるが我々もこの問題に対し知見を得たので報告する. 当行に於いて1)一定期間の供血希望者総数31680名より比重1053以上の健康な供血適格者20590名の採血の重症反応及び, 2)一定期間の同様1533例を初回678例, 2回以上の855例に発生した採血後の諸症状, 叉3)20才代の供血者の初回200cc及び2回以上400cc採血者の採血前, 採血直後, 15分, 30分後の血圧及び脈膊の変動を見た. 重症反応の症例に関しては河石氏, 高橋氏の報告があるが, 河石氏は12貫の小男より, 同量300cc採血した時意識消失して全身痙攣を招来した例, 古橋氏は45才の女子で1回400cc12分間で採血した際昏睡に陥り, 後で熟眠した例等報告されている, 叉当行で昨年8月に26才の男子で1ヶ月1回採血し4回目の際採血終了後戸外の日当りに出た瞬間卒倒し癩癇様痙れんを来し収容加療した例と本年一月に22才男子で5回目の採血で静脈穿刺し難く100cc2本の採血に2回の穿刺を行い終了後顔面蒼白であったが, 漸く休息後戸外へ出た時失神→全身痙れんを招来した例がある.
ISSN:0546-1448