免疫原性血栓性血小板減少性紫斑病とHLA

免疫原性血栓性血小板減少性紫斑病(immune-mediated thrombotic thrombocytopenic purpura: iTTP)は,von Willebrand因子切断酵素であるADAMTS13に対する自己抗体産生によって発症する極めて稀な血栓症である。2010年代前半に,ヨーロッパ系集団においてDRB1*11がiTTPの疾患感受性HLAの1つであることが報告され,その後アレル拘束性T細胞エピトープ(ADAMTS13ペプチド)の探索が進められた。一方,我々はヨーロッパ系集団と遺伝的背景が異なる日本人集団においてDRB1*08:03がiTTPの疾患感受性HLAであることを同...

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Veröffentlicht in:MHC(日本組織適合性学会誌) 2022, Vol.29(1), pp.42-51
Hauptverfasser: 酒井, 和哉, 桑名, 正隆, 田中, 秀則, 細道, 一善, 宮寺, 浩子, 松本, 雅則
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:免疫原性血栓性血小板減少性紫斑病(immune-mediated thrombotic thrombocytopenic purpura: iTTP)は,von Willebrand因子切断酵素であるADAMTS13に対する自己抗体産生によって発症する極めて稀な血栓症である。2010年代前半に,ヨーロッパ系集団においてDRB1*11がiTTPの疾患感受性HLAの1つであることが報告され,その後アレル拘束性T細胞エピトープ(ADAMTS13ペプチド)の探索が進められた。一方,我々はヨーロッパ系集団と遺伝的背景が異なる日本人集団においてDRB1*08:03がiTTPの疾患感受性HLAであることを同定した。更にヨーロッパ系および日本人集団におけるiTTP疾患感受性HLA分子について,in vitro実験系であるMHC density assayを用いてアレル拘束性T細胞エピトープ候補領域を探索した。
ISSN:2186-9995
2187-4239
DOI:10.12667/mhc.29.42