フィブロネクチン自己会合ドメインを利用したマトリックス組込型増殖因子の作成

【目的】 細胞外マトリックスは, コラーゲン, フィブロネクチン, ラミニンなどの自己会合能をもつ蛋白質を中心に構築された超分子会合体であり, 細胞はこのマトリックスにレセプターを介して接着することにより, 生体内での空間的配置や増殖・分化・細胞死を制御する情報を受け取っている. 我々は, フィブロネクチンが細胞表層で自己会合により線維状構造体を形成すること, この自己会合には分子のN末端側70 kDドメインとC末端側37 kDドメインの両方が必要であることに着目し, 種々の機能蛋白質をこの2つの自己会合ドメインの間に挟み込むことにより, 新規生理活性を組み込んだ人工マトリックスを構築する方法...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:CONNECTIVE TISSUE 2001, Vol.33 (2), p.138-138
Hauptverfasser: 関口清俊, 真鍋理一郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】 細胞外マトリックスは, コラーゲン, フィブロネクチン, ラミニンなどの自己会合能をもつ蛋白質を中心に構築された超分子会合体であり, 細胞はこのマトリックスにレセプターを介して接着することにより, 生体内での空間的配置や増殖・分化・細胞死を制御する情報を受け取っている. 我々は, フィブロネクチンが細胞表層で自己会合により線維状構造体を形成すること, この自己会合には分子のN末端側70 kDドメインとC末端側37 kDドメインの両方が必要であることに着目し, 種々の機能蛋白質をこの2つの自己会合ドメインの間に挟み込むことにより, 新規生理活性を組み込んだ人工マトリックスを構築する方法を開発した. 本研究の目的は, この方法を細胞増殖因子に応用して, 増殖因子活性をビルトインした人工マトリックスを構築し, それによって生体外での細胞の増殖・分化・遊走を制御する新しい細胞外環境を創成することにある.
ISSN:0916-572X