ヒト肺動脈エラスチンの架橋アミノ酸のHPLCによる解析と画像解析装置を用いた弾性線維の比較

【目的】昨年の本会おいて, 我々はヒト肺動脈壁を構成する弾性線維のエラスチンの架橋構造をHPLCで分析して組織変化と比較した. 今回は症例をさらに追加すると同時に, 弾性線維を組織学的に定量化し, HPLCによる架橋アミノ酸の量と比較検討した. 【方法】解析の対象は剖検時に得られた肺動脈である. I)架橋アミノ酸の解析は可溶性蛋白や脂質を除去した後, 強塩酸で加水分解し, 濃縮してHPLCによる解析をおこなった. 対象としたアミノ酸はエラスチン分子の架橋を形成するデスモシンとイソデスモシンである. 内容としては(1)肺動脈におけるデスモシン, イソデスモシンの含有量とその比較, (2)肺動脈に...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Hauptverfasser: 澤井高志, 宇月美和, 岩崎真弓, 渡辺知幸, 桂泰典, 須山亨三
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】昨年の本会おいて, 我々はヒト肺動脈壁を構成する弾性線維のエラスチンの架橋構造をHPLCで分析して組織変化と比較した. 今回は症例をさらに追加すると同時に, 弾性線維を組織学的に定量化し, HPLCによる架橋アミノ酸の量と比較検討した. 【方法】解析の対象は剖検時に得られた肺動脈である. I)架橋アミノ酸の解析は可溶性蛋白や脂質を除去した後, 強塩酸で加水分解し, 濃縮してHPLCによる解析をおこなった. 対象としたアミノ酸はエラスチン分子の架橋を形成するデスモシンとイソデスモシンである. 内容としては(1)肺動脈におけるデスモシン, イソデスモシンの含有量とその比較, (2)肺動脈に含有されるデスモシン, イソデスモシン量の年令による推移, (3)肺高血圧症など病的状態での両者の変化を検討した. II)組織学的な解析は, ホルマリン固定したパラフィン切片にelastica-Goldner染色を施行し, image processor for analytical pathology(IPAP)でおこなった.
ISSN:0916-572X