培養ヒト卵管粘膜間質細胞の線溶因子産生に対する性ステロイドホルモンとTJ-114(柴苓湯)の影響

卵管粘膜は卵巣性ステロイドホルモン(SH)の影響下で初期胚発生とその移送に好適な環境を提供している. 胚の着床には卵管内胚移送が一定の時間内に完了する必要があり, この時間のズレで着床障害や卵管内着床が起る. これらの防止には卵管の疎通性保持が重要で, そこに線溶因子の関与が考えられる. 本観点からSHの卵管内線溶への関わりと着床障害の治療に有効とされるTJ-114(柴苓湯)の局所線溶に及ぼす作用について卵管粘膜上皮下間質細胞(ES)の線溶因子産生に対するこれら外来因子の影響を細胞培養法を用いて検討した. [方法]ヒト卵管粘膜からESを単離培養. 一定数の細胞に無血清条件でエストロゲン(E_1...

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Hauptverfasser: 上山護, 笠鳥範子, 浦山功, 古川隆正, 斎藤真一, 久保春海, 平川舜
Format: Tagungsbericht
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:卵管粘膜は卵巣性ステロイドホルモン(SH)の影響下で初期胚発生とその移送に好適な環境を提供している. 胚の着床には卵管内胚移送が一定の時間内に完了する必要があり, この時間のズレで着床障害や卵管内着床が起る. これらの防止には卵管の疎通性保持が重要で, そこに線溶因子の関与が考えられる. 本観点からSHの卵管内線溶への関わりと着床障害の治療に有効とされるTJ-114(柴苓湯)の局所線溶に及ぼす作用について卵管粘膜上皮下間質細胞(ES)の線溶因子産生に対するこれら外来因子の影響を細胞培養法を用いて検討した. [方法]ヒト卵管粘膜からESを単離培養. 一定数の細胞に無血清条件でエストロゲン(E_1 , E_2 )プロゲステロン(P_4 ), E_2 +P_4 を添加した条件と各SHにTJ-114を添加した条件で培養. 各上清中に産生されたプラスミノゲンアクチベーター(PA)の組織型(t-PA), ウロキナーゼ型(u-PA)とそれらのインヒビター(PAI-1)抗原をEIAで定量.
ISSN:0916-572X