細胞への遺伝子導入実験法

細胞への遺伝子導入法にはリン酸カルシウム法, Electroporation法, DEAEデキストラン法, リポソーム法など種々の方法が考え出されてきたが, ここではin vivoいわゆる遺伝子治療法の基礎的研究としてはその細胞毒性が比較的少ないリポソーム法について述べる. 勿論, リポソーム法の中でも既にいくつか販売されているが, ここでは, 正電荷を持つ脂質N-α-trimethylammonioacetyl didodecyl-D-glutamate chloride(TMAを挿入したリポソームにより外来遺伝子(cDNA)を導入しその発現活性の上昇を調べるものでliposome medi...

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Veröffentlicht in:CONNECTIVE TISSUE 1993-03, Vol.24 (4), p.267-271
Hauptverfasser: 戸松俊治, 福田誠司, 山田信二, 祐川和子, 折居忠夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:細胞への遺伝子導入法にはリン酸カルシウム法, Electroporation法, DEAEデキストラン法, リポソーム法など種々の方法が考え出されてきたが, ここではin vivoいわゆる遺伝子治療法の基礎的研究としてはその細胞毒性が比較的少ないリポソーム法について述べる. 勿論, リポソーム法の中でも既にいくつか販売されているが, ここでは, 正電荷を持つ脂質N-α-trimethylammonioacetyl didodecyl-D-glutamate chloride(TMAを挿入したリポソームにより外来遺伝子(cDNA)を導入しその発現活性の上昇を調べるものでliposome mediated transfectionと呼んでいる. この方法を既にcDNAクローニングされ1~3)変異部位の同定が行われたムコ多糖症II型4), IVA型5), VII型6~11)の正常cDNA及び変異を含むcDNAの発現を検索するために使用した. また, 同時にCOS細胞のみでなく患者fibroblast, SV40fibroblastについても検索した. 正常のcDNAを導入すると十分に活性の上昇が得られ, 細胞毒性の低い方法であることを考え合わせると本法は遺伝子治療の基礎研究に十分に貢献しうるものと考えられた.
ISSN:0916-572X