細胞接着性糖タンパク質ビトロネクチンの安定性への糖鎖の寄与
[目的]分子量約7万の血漿糖タンパク質ビトロネクチンは, 細胞接着・伸展活性がフィブロネクチンより10倍も強く, また血液凝固系の調節, 補体作用の調節にも関与している. この多機能糖タンパク質は広く動物血漿中に存在するが, ニワトリビトロネクチンがサーモライシン消化に対し, ヒトビトロネクチンより著しく抵抗性が大きい点に注目し, 特にその糖鎖の寄与について検討した. [方法・結果]サーモライシン消化により, O-グリコシド型糖鎖を持たないヒトビトロネクチンは速やかに小フラグメント化されるのに対し, ニワトリビトロネクチンは3本のフラグメント(47, 22, 21kDa)に分解されるだけであり...
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Veröffentlicht in: | CONNECTIVE TISSUE 1991, Vol.23 (suppl), p.74-74 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | [目的]分子量約7万の血漿糖タンパク質ビトロネクチンは, 細胞接着・伸展活性がフィブロネクチンより10倍も強く, また血液凝固系の調節, 補体作用の調節にも関与している. この多機能糖タンパク質は広く動物血漿中に存在するが, ニワトリビトロネクチンがサーモライシン消化に対し, ヒトビトロネクチンより著しく抵抗性が大きい点に注目し, 特にその糖鎖の寄与について検討した. [方法・結果]サーモライシン消化により, O-グリコシド型糖鎖を持たないヒトビトロネクチンは速やかに小フラグメント化されるのに対し, ニワトリビトロネクチンは3本のフラグメント(47, 22, 21kDa)に分解されるだけであり何れも糖鎖を持つことがレクチンとの反応性から認められた. N-グリカナーゼおよび脱シアル酸後にO-グリカナーゼ処理すると, フラグメント化は促進され, 特にO-グリコシド型糖鎖のサーモライシン消化に対する抵抗性への寄与が確認された. |
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ISSN: | 0916-572X |