悪性黒色腫の浸潤および転移に伴う, 基底膜成分および細胞外物質レセプターの変化の免疫組織学的検討

目的. 悪性黒色腫の浸潤および転移に伴う, 基底膜成分と細胞外物質レセプターの変化を, 免疫組織学的に検索し, 悪性化との関連を検討した. 方法. 16例の悪性黒色腫の20病変を対象とした. 基底膜成分の4型コラーゲンやラミニン, ヘパラン硫酸プロテオグリカン, コンドロイチン6硫酸, フィブロネクチン, 細胞外物質レセプターのフィブロネクチンレセプター(FNR)やラミニンレセプター(LNR), 間質成分の3型コラーゲンに対する家兎抗血清または単クローン性抗体を用い, 蛍光抗体法または酵素抗体法で観察した. 必要に応じ, 二重染色を行った. 結果. 腫瘍細胞または腫瘍細胞巣周囲の基底膜成分の分...

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Veröffentlicht in:CONNECTIVE TISSUE 1990, Vol.22 (suppl), p.72-72
Hauptverfasser: 兼子泰行, 風間隆, 小黒啓子, 佐藤良夫, 伊勢村護
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的. 悪性黒色腫の浸潤および転移に伴う, 基底膜成分と細胞外物質レセプターの変化を, 免疫組織学的に検索し, 悪性化との関連を検討した. 方法. 16例の悪性黒色腫の20病変を対象とした. 基底膜成分の4型コラーゲンやラミニン, ヘパラン硫酸プロテオグリカン, コンドロイチン6硫酸, フィブロネクチン, 細胞外物質レセプターのフィブロネクチンレセプター(FNR)やラミニンレセプター(LNR), 間質成分の3型コラーゲンに対する家兎抗血清または単クローン性抗体を用い, 蛍光抗体法または酵素抗体法で観察した. 必要に応じ, 二重染色を行った. 結果. 腫瘍細胞または腫瘍細胞巣周囲の基底膜成分の分布は, メラノーマin situから真皮浅層の小腫瘍細胞巣, さらには深層の腫瘍細胞巣へと次第に変化するが, 真皮深層の腫瘍巣と転移巣では, 同様の多様性を示し, 差異は認めなかった. また, 腫瘍細胞のFNRとLNRの発現は, 原発巣と転移巣で有意な差は認めなかった.
ISSN:0916-572X