フィブロネクチン細胞接着シグナルの構造と再構成
細胞外マトリックスの代表的な接着分子であるフィブロネクチンは, 特異性の異なる複数の細胞接着シグナルを持つ. その1つ, Arg-Gly-Asp-Ser(RGDS)配列を最小活性単位とするシグナルは, 最大活性の発現にその上流のタイプIIIモジュールの共存を必要とする. 我々は, DNA組換え技術を利用して, RGDS配列を含むタイプIIIモジュール(III_10 )にその上流のタイプIIIモジュールを順次付加した組換え蛋白やそこから特定のモジュールを除去した変異蛋白を作成し, RGDSシグナルの活性発現における各モジュールの貢献度がIII_9 >III_8 >III_7 >...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | CONNECTIVE TISSUE 1990, Vol.22 (suppl), p.31-31 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 細胞外マトリックスの代表的な接着分子であるフィブロネクチンは, 特異性の異なる複数の細胞接着シグナルを持つ. その1つ, Arg-Gly-Asp-Ser(RGDS)配列を最小活性単位とするシグナルは, 最大活性の発現にその上流のタイプIIIモジュールの共存を必要とする. 我々は, DNA組換え技術を利用して, RGDS配列を含むタイプIIIモジュール(III_10 )にその上流のタイプIIIモジュールを順次付加した組換え蛋白やそこから特定のモジュールを除去した変異蛋白を作成し, RGDSシグナルの活性発現における各モジュールの貢献度がIII_9 >III_8 >III_7 >III_6 の順に低下することを見いだした. 一方, 最小活性単位であるRGDS配列を遺伝子工学的手法を用いて他のタンパク質に”移植”すると, 人工的な細胞接着蛋白質を作成することが出来る. この細胞接着シグナルの移植は, フィブロネクチンのもう1つの接着シグナルであるCSlシグナルについても応用可能である. これらの接着シグナルを使い分けることにより, 任意の蛋白質を異なる細胞特異性をもった人工接着蛋白質に改造することが原理的に可能である. |
---|---|
ISSN: | 0916-572X |