子宮内膜の形態変化とファイブロネクチンの消長に関する研究

子宮内膜間質細胞は着床に伴い脱落膜変化を起こす. 脱落膜は胎盤の重要な組織であり, その構築を維持することは妊娠にとって不可欠な要素であると考える. 他方脱落膜変化における間質細胞の形態変化は原形質の急速な膨化を短期間に惹起する点において特記すべき現象であり, 又この急速に膨化した脱落膜細胞がいかにしてその構築を保持するかという問題が起こるわけである. 通常細胞間の接着はgapjunction, desmosome, tight junctionをもって互いに構築を維持しているとされているが脱落膜においては隣接する細胞間にはわずかな結合織が介在するのみで相互に特殊な構造は認められない. それ故...

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Veröffentlicht in:CONNECTIVE TISSUE 1988, Vol.20 (3), p.226-227
Hauptverfasser: 長崎淳一, 森定優, 飯塚理八, 山口寿夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:子宮内膜間質細胞は着床に伴い脱落膜変化を起こす. 脱落膜は胎盤の重要な組織であり, その構築を維持することは妊娠にとって不可欠な要素であると考える. 他方脱落膜変化における間質細胞の形態変化は原形質の急速な膨化を短期間に惹起する点において特記すべき現象であり, 又この急速に膨化した脱落膜細胞がいかにしてその構築を保持するかという問題が起こるわけである. 通常細胞間の接着はgapjunction, desmosome, tight junctionをもって互いに構築を維持しているとされているが脱落膜においては隣接する細胞間にはわずかな結合織が介在するのみで相互に特殊な構造は認められない. それ故その構築を保つ為には細胞外骨格にその意義を求めざるを得ないと考える. 他方ファイブロネクチン(FN)は今日組織構築学上細胞接着及び構造の保持に重要な役割を果たしていることが明らかになってきている.
ISSN:0916-572X