Ehlers-Danlos症候群第四型の一症例の皮膚生検による生化学的及び形態学的研究
第四型Ehlers-Danlos症候群はtype III コラーゲンの生成が著しく低下する遺伝性疾患で幼時より創口多開や紫斑が主徴候である. この報告は男児症例で皮膚生検で免疫生化学的にtype III コラーゲンの著減を確認した上, 真皮細胞外基質微細構造の異常を追究し膠原線維を主とする間質の異常を認めたものである. 〔材料及び方法〕6歳男児. 家族歴なし. 出生時硬膜外血腫あり. 3歳頃より外傷受けやすく創口が広く治癒しにくく大きな瘢痕を残すので来院する. 前額部に5×1cm, 肘部に楕円形の, 下腿前面に紫斑を伴う萎縮性瘢痕を認める. 皮膚弛緩軽度, 関節過伸展なし. 下腿瘢痕, 上肢健...
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Veröffentlicht in: | 結合組織 1987, Vol.19 (3), p.374-375 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 第四型Ehlers-Danlos症候群はtype III コラーゲンの生成が著しく低下する遺伝性疾患で幼時より創口多開や紫斑が主徴候である. この報告は男児症例で皮膚生検で免疫生化学的にtype III コラーゲンの著減を確認した上, 真皮細胞外基質微細構造の異常を追究し膠原線維を主とする間質の異常を認めたものである. 〔材料及び方法〕6歳男児. 家族歴なし. 出生時硬膜外血腫あり. 3歳頃より外傷受けやすく創口が広く治癒しにくく大きな瘢痕を残すので来院する. 前額部に5×1cm, 肘部に楕円形の, 下腿前面に紫斑を伴う萎縮性瘢痕を認める. 皮膚弛緩軽度, 関節過伸展なし. 下腿瘢痕, 上肢健常部, 正常者の本人兄, 他疾患などの皮膚生検から生化学的並びに光顕電顕などの検索を行う. 生検真皮7-12mgを臭化シアン法で分解したものをSDS-PAGE電気泳動しニトロセルローズに移しDibetsのウシ皮膚を用いた抗type I及びIII抗体で反応させ標識抗家兎血清と結合させ発色, デンシトメーターでピークを描画した. |
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ISSN: | 0916-572X |