ブレオマイシン傷害肺の血中及びBALF中エラスターゼ活性

肺の線維化及び気腫化がプロテアーゼ及び抗プロテアーゼ活性の不均衡によることが示唆されており1), 肺内好中球の有するプロテアーゼ, 特にエラスターゼの肺実質傷害に及ぼす影響が注目されている. 我々はハムスターのBLM実験肺線維症モデルを用い, 肺線維化過程における肺内及び血中エラスターゼ活性の動態について, さらにそれらが外来性エラスターゼ投与によっていかなる変化を来たすかについて形態像を比較検討した. 〔対象及び方法〕7週齢雄ゴールデンハムスターを対照群(C), エラスターゼ筋注群(El), BLM経気管投与群(B), BLM経気管投与+エラスターゼ筋注群(BEl)の4群に分けた. C群とE...

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Veröffentlicht in:結合組織 1987, Vol.19 (3), p.352-353
Hauptverfasser: 加藤修一, 長内和弘, 高橋敬治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:肺の線維化及び気腫化がプロテアーゼ及び抗プロテアーゼ活性の不均衡によることが示唆されており1), 肺内好中球の有するプロテアーゼ, 特にエラスターゼの肺実質傷害に及ぼす影響が注目されている. 我々はハムスターのBLM実験肺線維症モデルを用い, 肺線維化過程における肺内及び血中エラスターゼ活性の動態について, さらにそれらが外来性エラスターゼ投与によっていかなる変化を来たすかについて形態像を比較検討した. 〔対象及び方法〕7週齢雄ゴールデンハムスターを対照群(C), エラスターゼ筋注群(El), BLM経気管投与群(B), BLM経気管投与+エラスターゼ筋注群(BEl)の4群に分けた. C群とEl群には生食水0.3ml/100g体重, B群とBE1群にはBLM0.5mg/100g体重を1回経気管投与した. また経気管投与日から連日C群とB群には生食水0.1ml, El群とBEl群には170単位のユラスターゼを筋注した. 5日, 10日, 30日目に右心腔からの採血と10mlの生食水で気管支肺胞洗浄(BAL)を施行した. エラスターゼ活性はBiethらの方法に準じ, 合成基質Suc-(Ala)_3 -NAが加水分解により生成するNAの黄色を410nmの吸光度で測定し, 単位時間当りの生成したNAモル濃度で示した.
ISSN:0916-572X