自己抗体と結合組織疾患
結合組織の疾患と自己免疫のつながり 本会の大きな目的は結合組織の構造, 機能及び病態生理を学際的アプローチで明らかにすることにあるが, 中でも広範に結合組織を障害する結合組織病(CTD)の大部分はいわゆる難病に属し, その病因の解明は最も魅力に富んだ終局の課題といえる. この探究は形態, 機能の様々な面から行われているが, 就中免疫学の進歩によってこれらの疾患に免疫現象が関与していることが明らかとなり, 各種の自己抗体が血清中に出現するのみならず, 細胞性免疫学的にもいろいろの異常が認められ, 自己免疫疾患(AID)の範疇に属するものが多い. 歴史的にみると, Table 1に示すように, 両...
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Veröffentlicht in: | 結合組織 1987, Vol.19 (2), p.135-137 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 結合組織の疾患と自己免疫のつながり 本会の大きな目的は結合組織の構造, 機能及び病態生理を学際的アプローチで明らかにすることにあるが, 中でも広範に結合組織を障害する結合組織病(CTD)の大部分はいわゆる難病に属し, その病因の解明は最も魅力に富んだ終局の課題といえる. この探究は形態, 機能の様々な面から行われているが, 就中免疫学の進歩によってこれらの疾患に免疫現象が関与していることが明らかとなり, 各種の自己抗体が血清中に出現するのみならず, 細胞性免疫学的にもいろいろの異常が認められ, 自己免疫疾患(AID)の範疇に属するものが多い. 歴史的にみると, Table 1に示すように, 両疾患の結び付きは4つの時期に分けて考えることができる. すなわち第1期は1940年代で, 周知のようにKlemperer1)が初めてオリジナルの膠原病の6疾患を記載したのは1942年であった. 注目すべきことは, この年に, 後に結合組織病の解明に有用な手段となる螢光抗体法及び実験的な本病の動物モデル作製に欠くことのできないFreundのadjuvantがそれぞれCoonsとFreundにより発表されている2, 3)ことで, この意味から1942年は本学会の原点ともいえる記念すべき年といえる. |
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ISSN: | 0916-572X |