軟骨における軟骨型プロテオグリカンの役割について

Cartilage matrix deficiencyマウス1)(以下CMDマウスと略す)は, 常染色体性劣性遺伝を示す致死性の四肢短縮型小人症類似の奇形マウスであり, 生化学的・免疫化学的に, その主因が軟骨型proteoglycan(PG)のcore proteinの先天的合成欠損にあること, collagenは質的にも量的にも異常を認めないことが明らかにされている2). CMDマウスは, 軟骨型PGを全く欠く状態で, 軟骨組織を形成しており, このことは逆にin vivoでの軟骨型PGの機能と役割を知る上で, 実に有用な系と思われる. 著者は, CMDマウスの骨端軟骨を形態学的に観察し,...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:結合組織 1985, Vol.17 (2), p.103-107
Hauptverfasser: 小早川雅洋, 岩田久, 木全弘治, 鈴木旺
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:Cartilage matrix deficiencyマウス1)(以下CMDマウスと略す)は, 常染色体性劣性遺伝を示す致死性の四肢短縮型小人症類似の奇形マウスであり, 生化学的・免疫化学的に, その主因が軟骨型proteoglycan(PG)のcore proteinの先天的合成欠損にあること, collagenは質的にも量的にも異常を認めないことが明らかにされている2). CMDマウスは, 軟骨型PGを全く欠く状態で, 軟骨組織を形成しており, このことは逆にin vivoでの軟骨型PGの機能と役割を知る上で, 実に有用な系と思われる. 著者は, CMDマウスの骨端軟骨を形態学的に観察し, その特徴を明らかにすると共に, 軟骨形成や骨形成における軟骨型PGの意義, 及び軟骨型PGと軟骨細胞との相互作用につき検討した.
ISSN:0916-572X