スキルスに関する諸問題

スキルス胃癌は, 肉眼的には明らかな腫瘤や潰瘍を形成せず, 胃壁のびまん性肥厚, 硬化を呈し, 組織学的には癌細胞が粘膜下層以下の胃壁を著明な結合織増生を伴ってびまん性に浸潤, 増殖する特殊なタイプの胃癌である. その特異な進展形式やfibrosisの形成機序については不明な点が多い. 今回われわれは, スキルス胃癌組織の間質成分とくに細胞間マトリックスの主成分をなすグリコサミノグリカン(GAG), および腫瘍の増殖, 代謝に密接な関連をもつ腫瘍血管の分布, 性状について酵素組織化学的並びに免疫組織化学的検討を加え, スキルス形成における癌細胞と間質との相互関係について考察した....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:結合組織 1985, Vol.17 (1), p.38-40
Hauptverfasser: 川瀬恭平, 三浦馥, 近藤成彦, 岩瀬克己, 宮川秀一, 稲垣喜治, 高村公範
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:スキルス胃癌は, 肉眼的には明らかな腫瘤や潰瘍を形成せず, 胃壁のびまん性肥厚, 硬化を呈し, 組織学的には癌細胞が粘膜下層以下の胃壁を著明な結合織増生を伴ってびまん性に浸潤, 増殖する特殊なタイプの胃癌である. その特異な進展形式やfibrosisの形成機序については不明な点が多い. 今回われわれは, スキルス胃癌組織の間質成分とくに細胞間マトリックスの主成分をなすグリコサミノグリカン(GAG), および腫瘍の増殖, 代謝に密接な関連をもつ腫瘍血管の分布, 性状について酵素組織化学的並びに免疫組織化学的検討を加え, スキルス形成における癌細胞と間質との相互関係について考察した.
ISSN:0916-572X