慢性関節リウマチの滑膜組織における血管病変について

慢性関節リウマチ(RA)の慢性炎症病巣における血管病変や悪性関節リウマチ(MRA)の壊死性血管炎における瘢痕期病変の免疫学的背景を探るため, RAとMRAの生検および剖検例の滑膜組織材料について免疫病理学的に検討した. 〔材料および方法〕生検材料は愛知医科大学整形外科において手術時に採取したRA進行度分類stage I~IVの滑膜組織35例である, 剖検材料は厚生省特定疾患調査研究班において収集した中部地区のRA剖検例28例である. 血管病変の病理組織像の記載は京極らの分類1)に従った. この分類は(1)血管壁にリウマトイド結節様病変を示すRA型, (2)結節性動脈周囲炎に類似したPN型, (...

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Veröffentlicht in:結合組織 1985, Vol.16 (3), p.120-121
Hauptverfasser: 青木重久, 生田耕司, 野々垣常正, 伊藤美武
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:慢性関節リウマチ(RA)の慢性炎症病巣における血管病変や悪性関節リウマチ(MRA)の壊死性血管炎における瘢痕期病変の免疫学的背景を探るため, RAとMRAの生検および剖検例の滑膜組織材料について免疫病理学的に検討した. 〔材料および方法〕生検材料は愛知医科大学整形外科において手術時に採取したRA進行度分類stage I~IVの滑膜組織35例である, 剖検材料は厚生省特定疾患調査研究班において収集した中部地区のRA剖検例28例である. 血管病変の病理組織像の記載は京極らの分類1)に従った. この分類は(1)血管壁にリウマトイド結節様病変を示すRA型, (2)結節性動脈周囲炎に類似したPN型, (3)閉塞性動脈内膜炎EA型の3基本型に分け, これらの亜型として巨細胞を伴うRa型, 血管壁の一部にフィブリノイド変性を示すPn型, 内膜増殖のみを呈するEp型がある. 免疫組織学的にはfibrinogen, IgG, IgM, C3, Clq, リウマトイド因子(RF)の螢光抗体および酵素抗体による検索を行った.
ISSN:0916-572X