ラットおよびヒト大腸腺癌のグリコサミノグリカン

癌化における酸性複合糖質の役割を明らかにする研究の一環として, ラット実験大腸腺癌およびヒト大腸腺癌組織のムコ多糖の分析を行ない, 正常粘膜のものと比較した. 〔材料および方法〕腺癌組織はACI/N系ラットに実験的に作成した大腸腺癌を用い1), 正常粘膜は, 大腸粘膜をガラス薄板でかきとって得た. 2例のヒト大腸腺癌組織は, 手術時に得られたものを用い, 正常大腸粘膜としては, 3例の大腸癌以外の剖検組織のものを用いた. 1例は担癌大腸の正常部位から粘膜を調製した(normal 4). 癌組織および粘膜をプロナーゼで消化後, 既報1)の方法でムコ多糖画分を調製し, ムコ多糖の組成分析は既報1)...

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Veröffentlicht in:結合組織 1984, Vol.15 (3), p.222-223
Hauptverfasser: 伊勢村護, 宗像浩, 相川純一郎, 吉沢善作, 佐久間晃
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:癌化における酸性複合糖質の役割を明らかにする研究の一環として, ラット実験大腸腺癌およびヒト大腸腺癌組織のムコ多糖の分析を行ない, 正常粘膜のものと比較した. 〔材料および方法〕腺癌組織はACI/N系ラットに実験的に作成した大腸腺癌を用い1), 正常粘膜は, 大腸粘膜をガラス薄板でかきとって得た. 2例のヒト大腸腺癌組織は, 手術時に得られたものを用い, 正常大腸粘膜としては, 3例の大腸癌以外の剖検組織のものを用いた. 1例は担癌大腸の正常部位から粘膜を調製した(normal 4). 癌組織および粘膜をプロナーゼで消化後, 既報1)の方法でムコ多糖画分を調製し, ムコ多糖の組成分析は既報1)に従い, 各ムコ多糖分解酵素による消化前後のウロン酸量の変化から, 湿重量1gあたりの各ムコ多糖含量を求めた. 電気泳動は0.2M酢酸カルシウム中0.5mA/cmで4時間行ない, アルシアンブルーで染色した1).
ISSN:0916-572X