ニワトリ胚脛骨の器官培養における微小電流刺激の影響について

微小電流により骨癒合を促進させようとの試みが臨床的に行なわれているが, そのメカニズムに関しては不明の点が多い. そこで, ニワトリ胚脛骨を組織培養して微小電流の骨・軟骨に対する影響を検討した. 〔材料および方法〕一体の13日目ニワトリ胚より左右2本の脛骨を取り出し陽極と陰極を刺入し, 一側には通電刺激を行い, 他側は電極刺入のみで通電せずコントロールとした. 電気刺激装置は外川らの装置を使用し, まず各装置より10nAから10μAまでの電流を1ヘルツのパルス波で発振して2週間培養後に染色観察し, 最も影響の大きな電流値を検討した. 次にこの電流値で通電刺激・培養を開始後4・7・11・14日間...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:結合組織 1983, Vol.14 (3), p.252-253
Hauptverfasser: 楠本剛夫, 並木脩, 田川宏, 渡辺洋望
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:微小電流により骨癒合を促進させようとの試みが臨床的に行なわれているが, そのメカニズムに関しては不明の点が多い. そこで, ニワトリ胚脛骨を組織培養して微小電流の骨・軟骨に対する影響を検討した. 〔材料および方法〕一体の13日目ニワトリ胚より左右2本の脛骨を取り出し陽極と陰極を刺入し, 一側には通電刺激を行い, 他側は電極刺入のみで通電せずコントロールとした. 電気刺激装置は外川らの装置を使用し, まず各装置より10nAから10μAまでの電流を1ヘルツのパルス波で発振して2週間培養後に染色観察し, 最も影響の大きな電流値を検討した. 次にこの電流値で通電刺激・培養を開始後4・7・11・14日間経過した培養骨を, 陰極を含んでの骨端部a・陽極を含んでの骨端部b・両極間部cの各分画に分け, 各分画の乾燥重量あたりのコラーゲン量・ウロン酸量・カルシウム量の定量を試み, 更に病理標本を作製し染色観察した.
ISSN:0916-572X