不安定股関節児臍帯コラーゲン量の意義について

先天性股関節脱臼(以下先天股脱と称す)の病因に関しては諸説があるが定説はない. これは実験的データの欠除が原因の1つと考えられている. これに関して近年生化学的アプローチが導入され, 多くの報告があるが, 我々はこれら論文の中でFredensborg等の臍帯コラーゲン量と先天股脱との関連に言及した論文に注目した. 〔材料および方法〕昭和55年11月より昭和56年10月までの1年間に岡山大学周辺の5病院で出生した4,824例を対象とした. 生後1週間以内にOrtolaniの手技を用いて検診を行い, また生後3ヵ月で診断された症例をlate diagnosis groupとして計45例の不安定股関...

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Veröffentlicht in:結合組織 1983, Vol.14 (3), p.116-117
Hauptverfasser: 守都義明, 小武守研二, 小比賀薫, 田辺剛造
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:先天性股関節脱臼(以下先天股脱と称す)の病因に関しては諸説があるが定説はない. これは実験的データの欠除が原因の1つと考えられている. これに関して近年生化学的アプローチが導入され, 多くの報告があるが, 我々はこれら論文の中でFredensborg等の臍帯コラーゲン量と先天股脱との関連に言及した論文に注目した. 〔材料および方法〕昭和55年11月より昭和56年10月までの1年間に岡山大学周辺の5病院で出生した4,824例を対象とした. 生後1週間以内にOrtolaniの手技を用いて検診を行い, また生後3ヵ月で診断された症例をlate diagnosis groupとして計45例の不安定股関節児を発見した. 不安定股関節とは脱臼・亜脱臼の総称である. 遺伝因子や生後の筋緊張に影響する因子として男児・未熟児・新生児仮死・妊娠中毒症は除外した. 測定の対象としたのは新生児click陽性の女児8例, late diagnosis groupより無作為に選んだ女児8例であり, controlは性・出生順位・妊娠期間をmatchingさせた. 以上の32例に対して臍帯の横切片湿重量約19, 静脈湿重量約100mgを準備してWoessner法によりhydroxyproline量を求め, Fredensborg等に従い1g中のcollagen量として算出した.
ISSN:0916-572X