回旋筋腱板の石灰沈着について
回旋筋腱板内の石灰沈着は, 腱の退行変性に合併して起こり, 肩峰下包内に破れて強い炎症反応を示す. しかし, その石灰沈着の発生機序あるいは炎症発現の病態は, よく説明されていない. われわれは, 急性期における回旋筋腱板石灰化例で, 穿刺排液あるいは手術的に摘出した石灰化物について, 光顕および走査型電顕観察を行った. また, 一部は赤外線回析で成分検査を行い, 結晶成分の意義を検討したので報告する. 方法は, 穿刺排液したものは遠沈後偏光顕微鏡で観察するとともに, 一部は脱水乾燥して走査型電顕材料とした. また, 摘出標本は通例の光顕標本を作るとともに, 石灰沈着部を切り出し, 固定脱水乾...
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Veröffentlicht in: | 結合組織 1982, Vol.13 (4), p.329-330 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 回旋筋腱板内の石灰沈着は, 腱の退行変性に合併して起こり, 肩峰下包内に破れて強い炎症反応を示す. しかし, その石灰沈着の発生機序あるいは炎症発現の病態は, よく説明されていない. われわれは, 急性期における回旋筋腱板石灰化例で, 穿刺排液あるいは手術的に摘出した石灰化物について, 光顕および走査型電顕観察を行った. また, 一部は赤外線回析で成分検査を行い, 結晶成分の意義を検討したので報告する. 方法は, 穿刺排液したものは遠沈後偏光顕微鏡で観察するとともに, 一部は脱水乾燥して走査型電顕材料とした. また, 摘出標本は通例の光顕標本を作るとともに, 石灰沈着部を切り出し, 固定脱水乾燥後, 走査型電顕で検鏡した. 3例の石灰化物を赤外線回析により, 成分同定を行った. |
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ISSN: | 0916-572X |