歯周結合組織の生化学的研究

歯根膜は生理的に常時咬合力の加わる強靱な結合組織であり, 歯周疾患の病因論解明には多くの因子が関与することから, 非常に困難であり広汎な代謝的検索が必要と思われる. 従って著者らはsuccinate-1, 4-^^14 Cを添加基質としたin vitroのshort term incubationを行い, 有機酸およびアミノ酸代謝さらに高分子物質合成を検索してきた. そこでnon-collagen成分の生合成能が高いという従来の著者らの結果から, 本研究はウシ歯根膜のproteoglycan(PG)の合成について歯髄と比較検討したものである. 〔材料および方法〕ウシ(2~5歳)歯根膜および歯髄...

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Veröffentlicht in:結合組織 1982, Vol.13 (4), p.263-264
Hauptverfasser: 榎本安行, 桜井忠好, 川瀬俊夫, 斉藤滋
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:歯根膜は生理的に常時咬合力の加わる強靱な結合組織であり, 歯周疾患の病因論解明には多くの因子が関与することから, 非常に困難であり広汎な代謝的検索が必要と思われる. 従って著者らはsuccinate-1, 4-^^14 Cを添加基質としたin vitroのshort term incubationを行い, 有機酸およびアミノ酸代謝さらに高分子物質合成を検索してきた. そこでnon-collagen成分の生合成能が高いという従来の著者らの結果から, 本研究はウシ歯根膜のproteoglycan(PG)の合成について歯髄と比較検討したものである. 〔材料および方法〕ウシ(2~5歳)歯根膜および歯髄を細片組織とし, Krebs-Ringer phosphate buffer, pH7.4に浮遊させた. 各々組織1g湿性重量に対してsuccinate-1, 4-^^14 Cを12μCi, succinate-2, 3-^^14 Cを5μCiおよびglucosamine-1, 6-^^3 Hを20μCi添加し, 120min, 37℃でincubationを行った. Incubation後medium中の高分子物質分画を凍結乾燥し, 2M CaCl_2 で抽出, 透析後5%CPC処理し, CPC-PG complexを得た. CPC除去し, 凍結乾燥した分画を常法に従いpronase消化後, エタノールを添加しaggregateしたglycosaminoglycans(GAG)含有分画を得た. 各種GAG分析はcellulose acetate膜電気泳動(0.2M Ca acetate, pH7.2)を行った. 一方, GAG分画を2.6N HCl, 100℃, 10時間加水分解し, Aminex A-6のアミノ酸分析装置を用いて分離し, 放射能測定を行った.
ISSN:0916-572X