脂肪組織のゲリコサミノゲリカン

分化型脂肪肉腫においてはしばしば広範に粘液腫様部位が出現する. Meyerはこの粘液がヒアルロン酸であることを報告している1). 良性の脂肪腫においてもごく1部にではあるが粘液腫様変化を認めることがある. 脂肪組織はそのhistogenesisにおいて線維芽細胞と近い関係にあるにもかかわらずそのGAG合成に関する報告は少ない. そこで広範に粘液腫様像を呈した分化型脂肪肉腫, 脂肪腫, 正常皮下脂肪組織, 大網についてGAGの含有量, その組成および合成活性について比較検索した. 手術摘出後の新鮮な組織片を1mm厚スライスとし, 硫酸イオン, グルコサミンを含まないMEM(10%の透析血清を含む...

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Veröffentlicht in:結合組織 1981, Vol.12 (4), p.162-162
Hauptverfasser: 祖父江三津子, 稲垣喜治, 重村元嗣, 竹内純, 三浦馥, 川瀬恭平
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:分化型脂肪肉腫においてはしばしば広範に粘液腫様部位が出現する. Meyerはこの粘液がヒアルロン酸であることを報告している1). 良性の脂肪腫においてもごく1部にではあるが粘液腫様変化を認めることがある. 脂肪組織はそのhistogenesisにおいて線維芽細胞と近い関係にあるにもかかわらずそのGAG合成に関する報告は少ない. そこで広範に粘液腫様像を呈した分化型脂肪肉腫, 脂肪腫, 正常皮下脂肪組織, 大網についてGAGの含有量, その組成および合成活性について比較検索した. 手術摘出後の新鮮な組織片を1mm厚スライスとし, 硫酸イオン, グルコサミンを含まないMEM(10%の透析血清を含む)中に15分保ち, precursor poolの影響を除外した後^^35 SO_4 10μCi/ml(比活性3.3Ci/mmol), ^^3 H-グルコサミン10μCi/ml(比活性20Ci/mmol)を含む培地中で1時間保温した. 固定後1部はパラフィン切片としオートラジオグラフ作製に, 残りはGAGの分析に供した. 脱脂乾燥した組織よりGAGを精製しそのウロン酸含有量を測定した(Fig. 1).
ISSN:0916-572X