線維化肝組織におけるfibronectinの蛍光抗体法による検索

線維芽細胞などの培養細胞表面に存在する糖蛋白質の一種であるfibronectin(FN)は, collagenやfibrin, また, ある種の酸性ムコ多糖との結合能を有し, 細胞間, 細胞と基面との結合に関与する他, 同一または構造上類似の形で血漿中にも存在している. FNは, 種々の組織に分布し, 特に結合組織に多量に存在している. 1)我々は, かかるFNの分布と線維化との関連を追求する目的で, 肝炎・肝硬変症など30例の線維化肝生検組織を, 螢光抗体法により検討した2). ヒト血漿FNを精製し, ウサギに免疫してえられる抗血清1,2)を用い, 組織の凍結切片およびホルマリン固定パラフィ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:結合組織 1981, Vol.12 (4), p.140-140
Hauptverfasser: 小嶋允夫, 伊勢村護, 小野輝夫, 曾我憲二, 市田文弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:線維芽細胞などの培養細胞表面に存在する糖蛋白質の一種であるfibronectin(FN)は, collagenやfibrin, また, ある種の酸性ムコ多糖との結合能を有し, 細胞間, 細胞と基面との結合に関与する他, 同一または構造上類似の形で血漿中にも存在している. FNは, 種々の組織に分布し, 特に結合組織に多量に存在している. 1)我々は, かかるFNの分布と線維化との関連を追求する目的で, 肝炎・肝硬変症など30例の線維化肝生検組織を, 螢光抗体法により検討した2). ヒト血漿FNを精製し, ウサギに免疫してえられる抗血清1,2)を用い, 組織の凍結切片およびホルマリン固定パラフィン切片3)について, 間接螢光抗体法を行なった. 一部症例には直接法を適用した. 光顕標本については, HE染色および線維染色を行なって, 比較検討した.
ISSN:0916-572X