紫外線の弾力線維におよぼす影響に関する電顕的研究
私達は弾力線維に対する紫外線の影響を電顕的に研究しており, 先には, 1)露出部および非露出部皮膚中の各弾力線維の比較成績や, 2)UVBおよびUVA照射皮膚中の各弾力線維の比較成績や, 3)正常人および日光皮膚炎患者のUVA照射部皮膚中の各弾力線維の比較成績について報告した. 今回は, 慢性多形日光疹患者背部の2MED. 12回照射部とその3ヵ月後の皮膚中の各弾力線維を比較検討した. その結果, 1)2MED. 12回照射部では弾力線維の内部は, elastic fibril(ca 100 A)よりも更に細いfilamentous structure(ca 30 A以下)からなり, amor...
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Veröffentlicht in: | 結合組織 1976, Vol.8 (3), p.148-149 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 私達は弾力線維に対する紫外線の影響を電顕的に研究しており, 先には, 1)露出部および非露出部皮膚中の各弾力線維の比較成績や, 2)UVBおよびUVA照射皮膚中の各弾力線維の比較成績や, 3)正常人および日光皮膚炎患者のUVA照射部皮膚中の各弾力線維の比較成績について報告した. 今回は, 慢性多形日光疹患者背部の2MED. 12回照射部とその3ヵ月後の皮膚中の各弾力線維を比較検討した. その結果, 1)2MED. 12回照射部では弾力線維の内部は, elastic fibril(ca 100 A)よりも更に細いfilamentous structure(ca 30 A以下)からなり, amorphous matrixは消失していた. (Fig. 1. ). 2)2MED. 12回照射3ヵ月後では1)で観察されたfilamentous structureの他に, 明らかなelastic fibrilが認められ, 新生線維の可能性が考えられた. この他これらに近接して所謂elastoid materialも認められた. 3)新生したと考えられるelastic fibrilの多くは束状ないしは塊状を呈していた(Fig. 2. ). 4)3)を胎生24週令児の未熟なelastic fibrilおよびelastic fiberと比較した. 胎児のそれでは, elastic fibrilの走行は平行で同部に不完全ではあるがamorphous matrixが観察された点で同一とは考え難かった. |
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ISSN: | 0916-572X |