皮膚のいわゆる老人変性(senileまたはactinic elastosis)の電顕的研究
材料と方法:老人において, 光顕的に種々の程度のsenile elastosisを示す露出部皮膚を材料にした. グルタルアルデヒド・オスミウム酸重固定, 酢酸ウラニル・くえん酸鉛重染色を施した. また, 1例では, グルタルアルデヒド前固定後, 1.7%エラスターゼ液で処理, オスミウム酸後固定を行なった. 成績:(1)光顕的にはほとんど変化のない表皮直下の結合織においても, 電顕的にはそこの未熟な弾力線維に変化がみられた. すなわち, elastic fibrilの走行が乱れ, fibrilの間の電子密度が高くなった. (2)光顕的な老人変性巣においては, 正常の成熟弾力線維は全くみられず,...
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Veröffentlicht in: | 結合組織 1970, Vol.2 (2), p.71-71 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 材料と方法:老人において, 光顕的に種々の程度のsenile elastosisを示す露出部皮膚を材料にした. グルタルアルデヒド・オスミウム酸重固定, 酢酸ウラニル・くえん酸鉛重染色を施した. また, 1例では, グルタルアルデヒド前固定後, 1.7%エラスターゼ液で処理, オスミウム酸後固定を行なった. 成績:(1)光顕的にはほとんど変化のない表皮直下の結合織においても, 電顕的にはそこの未熟な弾力線維に変化がみられた. すなわち, elastic fibrilの走行が乱れ, fibrilの間の電子密度が高くなった. (2)光顕的な老人変性巣においては, 正常の成熟弾力線維は全くみられず, 代りに線維状および塊状のelastotic materialが多数みられた. 線維状のelastotic materialは老人変性の軽度な場合に多くみられ, その走行と構造のパターンは正常の成熟弾力線維に似ていたが, 次の点で異なっていた. |
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ISSN: | 0916-572X |