今話題の代替医療を考えよう!-意識調査をベースにして-〈理学療法科学生

【目的】 理学療法士の資格を取得しようとしている学生が, 代替医療をどの程度理解し, 体験し, 将来自分の治療に活用しようとしているのかなどについての意識をアンケート調査後に解析し, 理学療法士教育の基礎資料を提示する. 【対象および方法】 実施したアンケート用紙において, 有効回答があった関西医療学園専門学校の理学療法学科の全学生(1～3年生)134名(男性96名女性38名)を対象とし, 各設問項目別に比較をおこなった. 【結果】 代替麟という言葉を知っている学生は約36%, 知識がある学生は約29%であった. 代替医療に関する体験があると答えた者は55%であった. 代替医療のセミナーなどに参加したことがあると答えた者は12%であった. 代替医療で効果があると思うものについては, 多い順に按摩, 鍼灸, 漢方薬, 温泉療法, 健康食品, アロマテラピー, 力イロプラクティック, ヨーガ, イメージ療法などであった. 資格取得後, 臨床で併用したいものは, 多い順に按摩, 鍼灸, 力イロプラクティック, 温泉療法, アロマテラピー, 漢方薬, 健康食品などであった. 【考察及び結語】 今回対象となった理学療法学科学生は, 按摩, 鍼灸, 漢方薬, 温泉療法, 健康食品, アロマテラピー, 力イロプラクティック, ヨーガ, イメージ療法について興味を持ち, それぞれの効果を認めていると思われた. また理学療法士資格取得後は, 按摩, 鍼灸, 力イロプラクティック, 温泉療法, アロマテラピー, 漢方薬, 健康食品などを併用したいと考えている者が多かった. 国家資格が必要な漢方薬についても併用を考えている者が多かったことから, 今後, さまざまな医療現場で資格取得者が協力して, 代替医療を幅広く用いる事が予想される.