CMI健康調査表（阿部変法）に基づく健康調査と良導絡測定との関係について

質問紙法と全良導絡測定の関係はこれまでにも森川1）5）, 左川2）, 吉備ら3）4）により身体的自覚症状が良導絡パターンに反映されることが報告されている. CMI健康調査表（Cornel Medical Index）は, 1946年にニューヨークのコーネル大学の Brodman らによって考案された質問紙法の一つである. 患者の心身両面にわたる自覚症状を, 比較的短時間の内に調査する事を目的としている. この方法は身体的自覚症状についての質問144と精神的自覚症状の質問53から構成されており, 患者が訴える現在の自覚症状の他に既往歴, 家族歴も含まれている. また Brodman らは, CMIの原法は心身症の把握だけでなく情緒障害の検出に対しても有効であると報告している. わが国においては金久らにより日本語に翻訳し紹介された6）. さらに阿部らは, 原法から自律神経性愁訴に関係する質問43項目, 精神性愁訴に関係する質問51項目を抽出し, 心身症の検出をより強化した. これをCMI健康調査表（阿部変法）と呼んでいる.