気管支喘息の一経験
喘息について思い出がある. 深夜当番医の時であった. 午前4時頃, 40歳位の婦人がひどい喘息で来院した. 既往歴をきくと, 大分前からのことで, 医者めぐりをさんざんやってどうしても一時は止るが, 又再発するということである. 顔色は蒼白で如何にも呼吸困難で, ベットに横になることも出来ない. 口もろくにきけなくて, 付添の夫からひと通り既往歴をきいた. 私は中谷先生御指示の治療点に電気針を入れた. 刺針雀啄30回位したら, 中谷先生の言われる通り, 右をやれば右のラッセルが消え, 左をやれば左のラッセルが消えた. 尚, その他の喘息治療のつぼも刺針して銀粒をはった. 結局10分余にして発作...
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Veröffentlicht in: | 日本良導絡自律神経学会雑誌 1988/04/15, Vol.33(4), pp.109-109 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 喘息について思い出がある. 深夜当番医の時であった. 午前4時頃, 40歳位の婦人がひどい喘息で来院した. 既往歴をきくと, 大分前からのことで, 医者めぐりをさんざんやってどうしても一時は止るが, 又再発するということである. 顔色は蒼白で如何にも呼吸困難で, ベットに横になることも出来ない. 口もろくにきけなくて, 付添の夫からひと通り既往歴をきいた. 私は中谷先生御指示の治療点に電気針を入れた. 刺針雀啄30回位したら, 中谷先生の言われる通り, 右をやれば右のラッセルが消え, 左をやれば左のラッセルが消えた. 尚, その他の喘息治療のつぼも刺針して銀粒をはった. 結局10分余にして発作が和らいだので自律神経測定法も行った. ベットにねかせられるほどに治まったので点滴もやった. 午前7時すぎに, 又小発作が起きたので近所の公立病院に転医してもらったが, 喘息の救急処置には誠に針はよい方法と思った. 尚, 中谷先生が集められた著書何冊かの抜粋をみると, つぼのとり方が, 本によって違っているのをみとめることが出来る. したがって喘息はもっと研究して, 特効的なつぼをいくつか決められたらと思う次第である. |
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ISSN: | 0913-0977 1884-7595 |
DOI: | 10.17119/ryodoraku1986.33.109 |