視覚機能に及ぼす内因性光感受性網膜神経節細胞の働きに関する最近の研究動向
「1. はじめに」光は全ての生物に多大な影響を与えている. もちろんヒトも例外ではなく, ものを見るといった視覚機能に関わるだけでなく, 概日リズムの同調などの非視覚機能にも光は強い影響を与えている. 光は太陽光といった自然光だけではなく, 照明などによる人工光によってもヒトに作用し, 不適切な人工光環境はがん, 肥満, 心臓疾患などのさまざまな健康問題をもたらす. こうしたことから光は生理人類学においてもテクノアダブタビリティや環境適応能の観点から重要な課題となっており, 光の作用に関する研究は生理人類学領域でも数多く行われている. 特に哺乳類の網膜にメラノプシンを含む内因性光感受性網膜神経...
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Veröffentlicht in: | 日本生理人類学会誌 2021/11/25, Vol.26(4), pp.87-95 |
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Hauptverfasser: | , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」光は全ての生物に多大な影響を与えている. もちろんヒトも例外ではなく, ものを見るといった視覚機能に関わるだけでなく, 概日リズムの同調などの非視覚機能にも光は強い影響を与えている. 光は太陽光といった自然光だけではなく, 照明などによる人工光によってもヒトに作用し, 不適切な人工光環境はがん, 肥満, 心臓疾患などのさまざまな健康問題をもたらす. こうしたことから光は生理人類学においてもテクノアダブタビリティや環境適応能の観点から重要な課題となっており, 光の作用に関する研究は生理人類学領域でも数多く行われている. 特に哺乳類の網膜にメラノプシンを含む内因性光感受性網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive retinal ganglion cell;ipRGC)がDavid Berson, 高雄元晴, Samer Hatterらによって2002年に発見されて以降, 生理人類学領域での光の非視覚作用に関する研究は急激に増加している. |
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ISSN: | 1342-3215 2432-0986 |
DOI: | 10.20718/jjpa.26.4_87 |