自然セラピーの予防医学的効果とその個人差(特別企画 生理人類学の最新研究1)

「1. 概念と目的」現代に生きる我々の体は, 自然対応用にできている. 人間は人間になって600~700万年が経過するが, その99.99%以上を自然環境下で過ごしてきており, 自然対応用の生理機能を持って, 現代の都市化・人工化された社会を生きているため, ストレス状態にあると考えられている. 産業革命を都市化の始まりと仮定した場合, 現在までの期間は0.01%以下であり, さらに, 1950年代に始まった人口1,000万人以上の「メガシティ」の出現は, 人間生活に強い影響を与えている. 加えて, ここ30年程のコンピュータの普及を始めとした急速な人工化は, 更なるストレス状態の昂進を生み出...

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Veröffentlicht in:日本生理人類学会誌 2015/02/25, Vol.20(1), pp.19-32
Hauptverfasser: 宮崎, 良文, 宋, チョロン, 池井, 晴美
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. 概念と目的」現代に生きる我々の体は, 自然対応用にできている. 人間は人間になって600~700万年が経過するが, その99.99%以上を自然環境下で過ごしてきており, 自然対応用の生理機能を持って, 現代の都市化・人工化された社会を生きているため, ストレス状態にあると考えられている. 産業革命を都市化の始まりと仮定した場合, 現在までの期間は0.01%以下であり, さらに, 1950年代に始まった人口1,000万人以上の「メガシティ」の出現は, 人間生活に強い影響を与えている. 加えて, ここ30年程のコンピュータの普及を始めとした急速な人工化は, 更なるストレス状態の昂進を生み出しており, 1984年にはアメリカの臨床心理学者クレイグ・ブロードにより, 「テクノストレス」という言葉が作られ, 1982年には, 元林野庁長官の秋山智英により, ストレス状態の緩和を目的として「森林浴」という言葉が提唱されている.
ISSN:1342-3215
2432-0986
DOI:10.20718/jjpa.20.1_19