正弦波下半身陰圧時の全身性の血液変動に対する前頭部NIRS信号の周波数特性
「1. 緒言」 脳機能計測法は測定対象により大きく二つに分けることができる. 一つは神経活動に伴う電位や磁場の変化を測定対象とする方法と, もう一つは神経活動に伴うグリア細胞を介した神経血管カップリングによる微少な血流変化を測定対象とする方法である. 近赤外線分光法(NIRS)を用いた脳機能計測法は後者に分類され, その非侵襲性と非拘束性から広く用いられている. NIRSでは, 信号のキャリアとして近赤外光を頭皮上から照射するため, 脳の血流反応のみならず, 皮膚血流の反応も測定することが知られている. 頭皮の圧迫刺激によるNIRS信号への直接的な影響以外にも, タスクと同期した皮膚血流変化を...
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Veröffentlicht in: | 日本生理人類学会誌 2014/11/25, Vol.19(4), pp.215-223 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. 緒言」 脳機能計測法は測定対象により大きく二つに分けることができる. 一つは神経活動に伴う電位や磁場の変化を測定対象とする方法と, もう一つは神経活動に伴うグリア細胞を介した神経血管カップリングによる微少な血流変化を測定対象とする方法である. 近赤外線分光法(NIRS)を用いた脳機能計測法は後者に分類され, その非侵襲性と非拘束性から広く用いられている. NIRSでは, 信号のキャリアとして近赤外光を頭皮上から照射するため, 脳の血流反応のみならず, 皮膚血流の反応も測定することが知られている. 頭皮の圧迫刺激によるNIRS信号への直接的な影響以外にも, タスクと同期した皮膚血流変化を反映するという報告もある. これに対しFunaneらは独立成分分析を適用しNIRS信号を脳の実質の血管反応による深層由来の信号と皮膚血流による表層由来の信号に分離する手法を開発している. しかしながら, これら手法により表層由来の信号を取り除いたとしても, 深層由来のNIRS信号にも脳の活動と関連する血流変化以外の影響が含まれることが明らかとなっている. |
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ISSN: | 1342-3215 2432-0986 |
DOI: | 10.20718/jjpa.19.4_215 |