園芸作業が人の心理・生理反応に及ぼす影響

「1. 諸言」 近年, 自然環境による健康への影響が注目され, エビデンスの構築に向けた研究の進展が求められている. 2000年代に入り, 自然環境による心理的効果を中心とした検証が少しずつ進められるようになってきた. Annerstedtらは, 自然環境による健康増進効果に関して38報の論文を分析したシステマティックレビューにおいて, 自然との関わりは, 人の心理的, 社会的, 身体的, 知的な面に効果をもたらすと結論づけているが, 同時に, エビデンスレベルの高い研究が不十分であることを指摘している. 自然環境と人との関わりについての研究の対象は, 自然の景色を眺めるものから, 森林や公園...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本生理人類学会誌 2014/05/25, Vol.19(2), pp.41-53
Hauptverfasser: 英賀, 真理子, 宋, チョロン, 池井, 晴美, 李, 旻宣, 小松, 実紗子, 李, 宙営, 朴, 範鎮, 宮崎, 良文
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「1. 諸言」 近年, 自然環境による健康への影響が注目され, エビデンスの構築に向けた研究の進展が求められている. 2000年代に入り, 自然環境による心理的効果を中心とした検証が少しずつ進められるようになってきた. Annerstedtらは, 自然環境による健康増進効果に関して38報の論文を分析したシステマティックレビューにおいて, 自然との関わりは, 人の心理的, 社会的, 身体的, 知的な面に効果をもたらすと結論づけているが, 同時に, エビデンスレベルの高い研究が不十分であることを指摘している. 自然環境と人との関わりについての研究の対象は, 自然の景色を眺めるものから, 森林や公園での活動, 園芸作業など多岐にわたる. このうち, 園芸作業は健常者から病気の患者や障害者など, 誰もが簡易に自然と接することができる活動である. リハビリテーション領域での農耕・園芸の活用は20世紀に入ってから主にアメリカで注目され, Horticultural therapyとして, 実用の段階にいたっており, 日本では1990年代から本格的な導入, 啓発, 普及が図られ, 急速に発展した.
ISSN:1342-3215
2432-0986
DOI:10.20718/jjpa.19.2_41