電動アシスト自転車による市街地走行時と日常生活動作時の大腿部筋活動水準
「1. 緒言」加齢による筋力低下には, サルコペニアと呼ばれる高齢期特有の筋肉量の減少が深く関与する1). サルコペニアは起居, 階段昇降, 歩行など, 日常生活動作(ADL)に関わる身体機能の低下や転倒の原因となり, 時には自立の妨げ要因となる2). このため特に高齢者では, 普段から下肢筋群3)を中心とする神経筋機能の維持, あるいはその向上につながる運動を実践することが生涯にわたる身体的自立の一つの鍵となる. わが国では従来, 健康づくりの基本として歩くこと(ウォーキング)が推奨されている. ウォーキングは, 肥満の予防4)および, 高血圧5), 脂質異常症6)あるいは糖尿病7)などの主...
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Veröffentlicht in: | 日本生理人類学会誌 2012/05/25, Vol.17(2), pp.83-93 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. 緒言」加齢による筋力低下には, サルコペニアと呼ばれる高齢期特有の筋肉量の減少が深く関与する1). サルコペニアは起居, 階段昇降, 歩行など, 日常生活動作(ADL)に関わる身体機能の低下や転倒の原因となり, 時には自立の妨げ要因となる2). このため特に高齢者では, 普段から下肢筋群3)を中心とする神経筋機能の維持, あるいはその向上につながる運動を実践することが生涯にわたる身体的自立の一つの鍵となる. わが国では従来, 健康づくりの基本として歩くこと(ウォーキング)が推奨されている. ウォーキングは, 肥満の予防4)および, 高血圧5), 脂質異常症6)あるいは糖尿病7)などの主に心臓血管系, 代謝系の疾病予防に有効であるとされ, 費用がかからず手軽に始められることからその実践者も多い8). ウォーキングなどの歩行習慣の効果を下肢の運動機能からとらえた研究には, 1日あたりの歩数と下肢筋力との関係9,10), あるいは下肢筋力と歩行能力との関係に着目した横断的研究などがあり11~15), それぞれ日常の歩数が多い人は膝伸展筋力が高いこと, 膝伸展筋力が高い人は歩行速度が速いことなどが報告されている. |
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ISSN: | 1342-3215 2432-0986 |
DOI: | 10.20718/jjpa.17.2_83 |