単波長の光曝露に対する生理反応

「1. 緒言」 照明の照度や色温度がヒトの生理心理機能に与える影響に関する研究は, 最近数多く行なわれてきている1)~6). 中枢神経系は, 高色温度下でより活動水準が高められることが一般的に認められている3)4)5)6). 一方, Aliは, 青と赤の光を照射する時, 青色光の方が赤色光より脳波α波率が増加することを認め, 青が赤より覚醒水準を低下させることを示唆している7). Katsuuraらは, 時間感覚と中枢神経系に対する単色光の影響を検討した研究で, 青色光より赤色光での180秒の推定時間とP300頂点潜時が有意に短いことから赤色光曝露時に中枢神経系が活性化されることを示唆している...

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Veröffentlicht in:日本生理人類学会誌 2008/05/25, Vol.13(2), pp.75-83
Hauptverfasser: 李, 花子, 勝浦, 哲夫, 岩永, 光一, 下村, 義弘, 東, 洋邦, 一條, 隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. 緒言」 照明の照度や色温度がヒトの生理心理機能に与える影響に関する研究は, 最近数多く行なわれてきている1)~6). 中枢神経系は, 高色温度下でより活動水準が高められることが一般的に認められている3)4)5)6). 一方, Aliは, 青と赤の光を照射する時, 青色光の方が赤色光より脳波α波率が増加することを認め, 青が赤より覚醒水準を低下させることを示唆している7). Katsuuraらは, 時間感覚と中枢神経系に対する単色光の影響を検討した研究で, 青色光より赤色光での180秒の推定時間とP300頂点潜時が有意に短いことから赤色光曝露時に中枢神経系が活性化されることを示唆している8). これらは, 夜間の460nmと550nm単波長光の曝露で460nmの光が主観的覚醒の増加により効果的であるという結果9)とは異なっている. 最近の単波長光の研究結果によると, 460nm付近の短波長光が夜間のヒトのメラトニン抑制や深部体温, 概日リズムの位相シフトに最も強く影響を引き起こすことが報告されている9)~13).
ISSN:1342-3215
2432-0986
DOI:10.20718/jjpa.13.2_75