移動動作の自立度からみた住宅改修の効果について
「1. はじめに」高齢者が加齢や疾病などにより障害を有しながら, 住み慣れた自宅で生活を再構築するためには, 住環境の整備が不可欠となる. そこで, 当院リハビリテーション科では, 退院前に理学療法士が住宅改修の評価や福祉用具の検討を実施する退院前訪問指導を行っている. これまでの介護保険制度の住宅改修(住宅改造)に関する既往研究は, 主として住宅改修の実態調査を行い, その現状と課題の報告がある1),2). また, 住宅改修による有効性や効果の観点から, 中村ら3)は住宅改修における介護負担についてアンケート調査を行い, 介護者の身体的負担や精神的負担の軽減につながるとしている. さらに,...
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Veröffentlicht in: | 日本生理人類学会誌 2006/08/25, Vol.11(3), pp.123-126 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」高齢者が加齢や疾病などにより障害を有しながら, 住み慣れた自宅で生活を再構築するためには, 住環境の整備が不可欠となる. そこで, 当院リハビリテーション科では, 退院前に理学療法士が住宅改修の評価や福祉用具の検討を実施する退院前訪問指導を行っている. これまでの介護保険制度の住宅改修(住宅改造)に関する既往研究は, 主として住宅改修の実態調査を行い, その現状と課題の報告がある1),2). また, 住宅改修による有効性や効果の観点から, 中村ら3)は住宅改修における介護負担についてアンケート調査を行い, 介護者の身体的負担や精神的負担の軽減につながるとしている. さらに, 与儀4)・江浜5)は退院後の在宅生活におけるADL(Activities of Daily Living)能力について, ADLの向上群は, 身体的要因や心理的要因よりも, 福祉用具の利用や住環境整備など, 環境的要因が大きく関わっていると報告している. これらの報告はいずれも, 利用者や家族などからのアンケート回答といった主観的評価に基づくもので, 客観的尺度による評価を行い, 住宅改修の効果について検討した報告は少ない. そこで本研究では住宅改修を実施した事例に対し, 改修場所の移動動作の自立度を客観的に評価し住宅改修と移動動作能力の関連について検討を行ったので報告する. |
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ISSN: | 1342-3215 2432-0986 |
DOI: | 10.20718/jjpa.11.3_123 |