東京の地下鉄・電車内における坐位乗客者の作業行動

本報で扱う行動観察は, 自然の生活の営みの中の行動, 動作, しぐさ, 姿勢などで量的に扱われているものを対象としている. すなわち, モース1~3)のように日本人の行動, 動作を生活の中で見かけた印象から解説, 考察したものではなく, 著者らは視点を定めてそれらを量的に処理した結果を述べる方法をとった. このような手法では, 自然歩行の観察が幾つか挙げられる4~7). 片岡らは東京を中心とした人の行動観察を1974年8~13)以来続けてきた. 日本人の電車内の調査に関しては1987年から行なっており14~16), 坐っている人, 立っている人, 座席占拠のしかたの観察, 連れ人数の違いにおけ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本生理人類学会誌 2002, Vol.7(4), pp.205-212
Hauptverfasser: 片岡, 洵子, 岩竹, 淳, 高橋, 美貴, 早弓, 惇, 柴田, 哲史, 原, 直美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:本報で扱う行動観察は, 自然の生活の営みの中の行動, 動作, しぐさ, 姿勢などで量的に扱われているものを対象としている. すなわち, モース1~3)のように日本人の行動, 動作を生活の中で見かけた印象から解説, 考察したものではなく, 著者らは視点を定めてそれらを量的に処理した結果を述べる方法をとった. このような手法では, 自然歩行の観察が幾つか挙げられる4~7). 片岡らは東京を中心とした人の行動観察を1974年8~13)以来続けてきた. 日本人の電車内の調査に関しては1987年から行なっており14~16), 坐っている人, 立っている人, 座席占拠のしかたの観察, 連れ人数の違いにおける行動様式の差などを調査してきた. 坐っている人の観察は, 1987年と1997年に行なっている. いずれも東京を中心とした電車内での人の姿勢や作業などを観察したものである. 近年は携帯電話やノート型パソコンの出現で人々の行動, 動作も新たな変容を見せている. 都心では携帯電話をかけながら歩いている人が多く見られるようになり, 携帯電話で立ち話をしている人も日常的に見かけるようになった.
ISSN:1342-3215
2432-0986
DOI:10.20718/jjpa.7.4_205