テクスチャー知覚に関する研究

近年, 生活のあらゆる道具, 生活材料には機能的品質とともに感性的品質に対する要求が高まっている. テクスチャーはJIS用語では「材質, 表面構造などによって生じる物体表面の視知覚の属性」として定義付けられている1). すなわち, テクスチャーは眼球への視覚刺激(光刺激)が大脳内で情報処理された主観的知覚に支配されるため, 反射光特性を左右する物体構成材料(素材), 表面幾何学特性, 及び, 表面色などの物体側の要因と, それを見るヒトの要因, すなわち, モノに対する今までの経験や記憶(触覚情報を含む)から類推, 連想などの影響を受けた心理的要因の両者の関係によって決まるということができる....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本生理人類学会誌 1998, Vol.3 (4), p.155-162
Hauptverfasser: 李元貞, 佐藤昌子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 生活のあらゆる道具, 生活材料には機能的品質とともに感性的品質に対する要求が高まっている. テクスチャーはJIS用語では「材質, 表面構造などによって生じる物体表面の視知覚の属性」として定義付けられている1). すなわち, テクスチャーは眼球への視覚刺激(光刺激)が大脳内で情報処理された主観的知覚に支配されるため, 反射光特性を左右する物体構成材料(素材), 表面幾何学特性, 及び, 表面色などの物体側の要因と, それを見るヒトの要因, すなわち, モノに対する今までの経験や記憶(触覚情報を含む)から類推, 連想などの影響を受けた心理的要因の両者の関係によって決まるということができる. 物の表面には必ず色がついている. 表面色と表面構造のどちらがよりテクスチャー知覚に影響を及ぼし, どのようなテクスチャー感を生じさせるのか, 光刺激による視覚情報とテクスチャー知覚の関係についてはまだ十分に明らかではない.
ISSN:1342-3215