2-6-4 安全な咽頭ケアの検討と誤嚥性肺炎の発症率に関する一考察

【はじめに】 口腔ケア, 咽頭ケア, 適切な食形態の提供は, 誤嚥性肺炎の予防の大前提とされるが, 専門知識と技術が必要とされる. 特に咽頭ケアは誤嚥の危険性が伴うため, ケア現場での取り組みは決して容易ではない. 今回, アクアジュレパウチ(フードケア社製)と専用ハンディーボトル(以下ボトル)を導入し, 肺炎予防のための知見が得られたので考察を加えて報告する. 【対象】 老人保健施設入所者194名中, 本研究の主旨, 利益・不利益を説明し, 同意が得られた口腔ケア介助者55名(男性35名, 女性20名, 平均年齢86.3±4.0歳)を対象とした. 【方法】 対象者を無作為に振り分け, ボトル...

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Veröffentlicht in:日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2010, Vol.14 (3), p.514-514
Hauptverfasser: 野本惠司, 田中雅子, 杉浦弘道, 南谷さつき, 栗本由美, 太田清人, 酒向俊治, 河田美紀, 金田嘉清, 竹内豊
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【はじめに】 口腔ケア, 咽頭ケア, 適切な食形態の提供は, 誤嚥性肺炎の予防の大前提とされるが, 専門知識と技術が必要とされる. 特に咽頭ケアは誤嚥の危険性が伴うため, ケア現場での取り組みは決して容易ではない. 今回, アクアジュレパウチ(フードケア社製)と専用ハンディーボトル(以下ボトル)を導入し, 肺炎予防のための知見が得られたので考察を加えて報告する. 【対象】 老人保健施設入所者194名中, 本研究の主旨, 利益・不利益を説明し, 同意が得られた口腔ケア介助者55名(男性35名, 女性20名, 平均年齢86.3±4.0歳)を対象とした. 【方法】 対象者を無作為に振り分け, ボトルを導入した31名(男性19名, 女性12名, 平均年齢87.8歳±3.7歳)を1群, 未導入24名(男性16名, 女性8名, 85.5±4.2歳)を2群とした. 口腔ケアの方法, 口腔ケアの介助者, ボトル導入前(H18.12~H19.1)と導入後(H19.12~H20.1)の肺炎発症率を調査し, t検定(危険率5%未満)にて比較した. 【結果】 年齢, 性別, 口腔ケアの方法(全員ともブラッシングが主体), 口腔ケアの介助者(看護師とヘルパー)は差が無かった. 肺炎発症率では1群は1.5から0.5へ減少したが(p
ISSN:1343-8441