1-P4-27 筋萎縮性側索硬化症のpeak cough flow
【はじめに】 当院ではpeak cough flow(以下PCF)を異物から気道を防御する咳嗽力の指標として, 嚥下造影検査(以下VF)と合わせて測定しており, 第15回本大会では誤嚥性肺炎の発症には誤嚥のみならずPCFが関与している可能性があると報告した. 今回は, 嚥下障害と呼吸障害が併発する進行性の疾患, 筋萎縮性側索硬化症(以下ALS)を対象に, PCFの測定値と病型ならびに摂食能力との関連を検討したので報告する. 【対象/方法】 2007年8月から2010年3月までにVFとPCF検査を行ったALS患者17例を対象とした. ALSの病型としては, 上肢下肢型11例(男:女=6:5, 平...
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Veröffentlicht in: | 日本摂食・嚥下リハビリテーション学会雑誌 2010, Vol.14 (3), p.441-441 |
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Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【はじめに】 当院ではpeak cough flow(以下PCF)を異物から気道を防御する咳嗽力の指標として, 嚥下造影検査(以下VF)と合わせて測定しており, 第15回本大会では誤嚥性肺炎の発症には誤嚥のみならずPCFが関与している可能性があると報告した. 今回は, 嚥下障害と呼吸障害が併発する進行性の疾患, 筋萎縮性側索硬化症(以下ALS)を対象に, PCFの測定値と病型ならびに摂食能力との関連を検討したので報告する. 【対象/方法】 2007年8月から2010年3月までにVFとPCF検査を行ったALS患者17例を対象とした. ALSの病型としては, 上肢下肢型11例(男:女=6:5, 平均年齢62.6歳), 球麻痺型6例(男:女=3:3, 平均年齢66.3歳)であった(ただし病態変化に伴い再評価施行した例もありPCFのデータ数は, 上肢下肢型23個, 球麻痺型12個であった). さらにVF, PCF検査時の栄養摂取方法で, 全栄養を経口から摂取可能なALS機能障害尺度嚥下部分4~2(経口群)と, 経口以外からの摂取方法が必要なALS機能障害尺度嚥下部分1・0(非経口群)とに分け, 各群のPCFの測定値を比較した. PCF測定はフェイスマスクを接続したピークフローメーター(クレメント社製)を用いて随意的な咳を3回測定しその最高値をPCF値とした. 【結果】 PCF値の平均値は, 上肢下肢型・経口群262.9 l/min, 上肢下肢型・非経口群35.0 l/min. 球麻痺型・経口群372.2 l/min, 球麻痺型・非経口群203.3 l/minであった. 両病型ともに経口群のPCF値は, 非経口群のそれより有意に高かった(p |
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ISSN: | 1343-8441 |